愛しさや平和や優しさの裏にはいつも狂気が潜んでいて、

それがいつ顔を出すのやら

それが自分の後ろに立っている事を認めず進んでいる。

全部気付いてしまった時がほんとうの始まりだった。

 

求めてんのは、美学ばっかりだ。あたしにだけ響く声、音、衝動を求めて。

ごめんな、あたしは外面だけだ。契りを交わした小指をきりおとしてしまえ。

 

リアリティが要るんだよ。汚い雲にさえ手が届かないこの世界。

 

優しく微笑みかけてきた瞬間に二人以外は止まって、その両手はあたしの首を掴んでるわ。

ああ、アンタだって外面だけで。あたしと同じだったのだね。

それにやっと気付いたあたしは、消えていく今、笑ってるんだろうか。